kawaguchi-shika’s blog

福岡県大牟田市にある歯科医師のブログです。歯を残す治療に力を入れて勉強しています。 歯科や健康に関する様々な情報を発信していきます。

歯を抜いた後に痛い😢ドライソケットの話🦷

今日、「歯を抜いた後に痛くなってきた」と急患の方が来院されました。

よく見ると、歯を抜いた穴が上手く塞がっておらず、食べかすや汚れが抜いた穴に溜まっている状態でした。。。

この状態を「ドライソケット」と呼びます。😱😱

 

①ドライソケットの症状

  • 抜歯後痛くなかったのに、2~3日たってから痛みがでてくる
  • 食べカスが抜いた穴に入る
  • 臭いがする

②ドライソケットの原因

「ドライソケット」は歯を抜いた後の骨の穴が血餅(かさぶた)で覆われず、骨が露出した状態のことをいいます。

  • 下顎智歯(親知らず)の抜歯後に多くみられる
  • 喫煙者
  • 経口避妊薬(ピル)を服用している
  • 術後に強くうがいをしてしまった

③ドライソケットの対応

ドライソケットは痛みが続くため、日常生活の質が下がりとてもつらいです。

しかし、抜いた穴に血液が溜まり、塞がっていけば自然と治っていきます。

当院での対応

  • 抜歯窩をよく洗浄する
  • 抜歯窩を保護する薬剤を置く

④ドライソケットの予防

起こるととてもつらい「ドライソケット」、当院ではドライソケットを予防する抜歯を行っています。

その方法の一つがテルプラグ✨です。

テルプラグはコラーゲンでできた抜歯創用保護剤です。コラーゲンは人工皮膚などにも用いられます。

骨や歯肉はコラーゲンでできているため、組織再生が早く起こります。

テルプラグの効果

  • 術後出血が少ない
  • 穴が開かないため食べかすなどが入り込みにくい
  • 抜いた後の治りが早い
  • 歯ぐきがくぼみにくい

保険適応外となるため費用がかかりますが、痛みも軽減され、歯ぐきに穴が開かないため抜歯後の治りも早いです。

当院では歯を抜く方の9割が「テルプラグ」を希望されます。

出来る限り、痛みが少なく腫れがなく術後の治りが早くなるように心がけています。

 

当院では、親知らずなど難易度の高い抜歯は歯科用CTにてしっかり検査を行います。

口腔外科専門医による診察も月に1度程度行っております。

親知らず・ドライソケットについては、気軽にご相談ください。