患者さんの主訴は、
「歯ぐきから膿が出ている、噛むと違和感がある」
根管治療を何度か繰り返した既往がある
サイナストラクト(膿の出口)が出来ている
造影性のある材料を挿入しレントゲンを撮影した
材料の先は銀歯の根を示している。膿の原因は銀歯にありそうだ。
CBCTを撮影した
銀歯の根の先には大きな病変(歯の中の細菌が外に出ることで免疫反応が起こり、歯の周りの骨が吸収した状態)があり、隣の歯を巻き込む大きさになっている
解決方法は、病巣である歯の中の細菌を減らし、それを持続させること
外科治療(歯根端切除術)を行うための分析を行った
根尖から3mmの位置の断面を計測した
手術の難易度はそれほど高くないと判断し、歯根端切除術を行った(R5.3月)
9か月後にリコールを行った(R5、12月)
CBCT 初診時VS9カ月リコール
骨の再生を認める
口腔内ではいかなる症状も認められなかった
治癒の方向へ進むことが出来たのは、歯の中の細菌を外科治療で閾値以下に減らし、それを維持することができたと考える
これだけ早い時期に骨の回復をされていることに驚いたと同時に、歯内療法の力を患者さんと共感した
外科的歯内療法は歯を残す最後の一手になるかもしれない
<非外科的歯内療法&外科的歯内療法は自由診療で行っております>