患者さんの主訴は
「歯の根が腫れている、とても痛い」
「他の歯科医院で2年間治療しているが、治療が終わらない」
その時の状況は上あごの裏側(口蓋)が大きく腫れあがって膿が溜まっていました。。。
レントゲン(デンタルx-ray)を撮影すると根の先の骨は2㎝以上吸収されています。
痛みと腫れをとるために切開排膿すると、中から大量の膿汁が出てきました。。。
提案した治療は根管治療途中のため、
①再根管治療(非外科的歯内療法)
それでも症状が改善しなければ、
②歯根端切除術(外科的歯内療法)
を行います。と、、、
<治療当日>
ラバーダム防湿(口腔内の細菌が歯の中に入らないようにするゴムのシート)
kawaguchi-shika.hatenablog.com
をした上で、再根管治療を行いました。
当日、根管(歯の中の神経のあった場所)を消毒することができたため、当日根管充填(歯の中に薬を詰めること)まで行いました。
その後、症状が消失したために、仮歯を入れ機能的に問題ないか確認して、最終的な被せ物を装着しました。
初診時 VS 1年6ケ月経過後
根の先の骨吸収(黒い影)が減って骨(白い所)が増えてきているのがわかります。
治療で歯の中の細菌を減らすことができたので、根の先の骨が再生してきています。
1年6か月後、いかなる臨床症状もなく快適に機能していました。
患者さんも歯を残すことができて喜ばれていました。
そして、外科的治療を行わなくて良くてホッとしました。
しかし、完全に骨が出来上がるのには3年かかると言われています。
まだまだ経過観察が必要ですが、これからも大切な歯を残していきたいと想っています。
歯内療法(非外科・外科)は多くの歯を残すことができます。
当院での歯内療法(根の治療)は米国歯内療法専門医の松浦先生に教えて頂いたことを実践しています。
私が歯内療法が好きな理由は、この治療で歯を残せる人がたくさんいるということ。
そして、歯の周りの骨が再生できるという、真の再生療法を診れるということ。
もし歯の根の問題で悩んでいたら、一度当院にご相談ください。
当院では非外科的歯内療法(精密根管治療)と外科的歯内療法(マイクロサージャリー)をご提案できます。
※一部保険適応外となっております(2023年現在)